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ピッグ落ちない君の秘密を探ろう

  • ピッグ落ちない君の秘密を探ろう

材料

ハンガーラック,滑り止めシート,5mmクレモナロープ,100円ショップ金豚貯金箱(瀬戸物),ゴルフボール,ヒートン,金具,ボンド,ヘルメット

内容

・瀬戸物貯金箱とゴルフボールで振り子を作って揺らせる。
・横棒にロープをひっかけ,手にしたボールを放して貯金箱を落下させる。
・振り子の長さが連続的に短くなることで加速がつき,ロープが横棒に巻きついて,貯金箱の落下が止まることがわかる。

詳細

 No.513の「落ちない君」 を演示用にスケールアップしました。錘の1つはゴルフボール。もう1つの錘は100円ショップの金豚貯金箱(瀬戸物製)。別名「ピッグ落ちない君」。この組み合わせが,重さのバランス的にベストなのです。  ハンガーラックの下のコロを外し,4カ所に滑り止めシートを巻きつけます。振り子は,5㎜クレモナロープ1.2mの片方に,ヒートンをねじ込んだゴルフボールを結びつけます。もう片方は,貯金箱の穴の部分にボンドで固定した金具に結びつけます。結び方は,緩みにくい巻き結びにします。   机の上にラックを置き,外掛のポールを伸ばします。そこに金豚とゴルフボールが直角になるようロープを引っ掛けます。金豚を15㎝以上垂らさないと,振り子の錘になったゴルフボールが直撃して木っ端微塵になるので気をつけてください。準備ができたら,下に一応安全のためにヘルメットをかぶらせた体験者を座らせます。  3・2・1でボールを放します。金豚は,ヘルメットをかぶった頭めがけて真っ逆さまに落ちていきます。ボールの方は振り子になって揺れ落ちていきます。そして真下を通り越すと,そのまま勢いよくクルクルとポールに巻きつきます。と同時に,金豚の落下はピタリと止まります。  体験者は何が起こったかわかりません。見上げると,頭のすぐ上で金豚が揺れています。見学者も最初は呆気にとられています。でも,すぐ我に返って思い思いに予想を発表することでしょう。   ここでシンキングタイム。金豚は避けておいて,ボールを水平状態から勢いをつけて振り下ろします。当たり前ですが,ポールはクルクルと巻きつきます。でも,実験では勢いをつけずにボールを放しただけです。なのに,クルクル巻きついたのはなぜかと問いかけます。  5年生で,振り子の1往復する時間(周期)は,振り子の長さの違いで変わることを学びます。ですから,最初は長い振り子でゆっくり振れて,下に来ると短い振り子になって速く振れるようになったことまではわかるようです。しかし,どんどん短い振り子になる=連続的に加速がつくことまでは繋がりにくいので,手で振り下ろしたのと同じ結果になることを説明します。  一度だけ金豚を壊してしまったことがあります。ボールは球なので,ロープを通り越す時,左右に避けるようにうまくすり抜けます。それでも失敗したのは,ボールの重心がぴったりロープにぶつかり,巻きつく勢いを失ってしまったからです。それを想定しておき,そうなったときには,すぐにロープをつかんで金豚の落下を止めるようにしてください。 関連実験(あわせて、こちらもどうぞ) 落ちない君の不思議を探ろう

基本情報

分野 分野2 育てたいもの 管理番号 季節 場所 難易度 危険度
物理 運動 エネルギー 探究心 792 春夏秋冬
春夏秋冬
室内;
室内
普通
少し危険
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